ある夏の日のこと。博麗神社で巫女と魔法使いはまったりと涼んでいた。
魔理沙「うおーい、暑いぜー。」
霊夢 「知ってる。」
魔理沙「どうした、冷たいな。」
霊夢 「だって全力で反応してたらばてるじゃない…。」
そこにメイドが現れる。今日は一人だ。
霊夢 「あれ?吸血鬼お嬢様はどうしたの?」
咲夜 「優秀な上司はうまく部下を使うってものよ。」
魔理沙「つまり部下をうまく使って自分の時間を作った、てことだな。」
霊夢 「自分で優秀な上司って言うかよ…。」
咲夜 「あら、他に言う人もいないんじゃなくて?」
魔理沙「それこそ自分で言うなよ…。」
???「博麗神社に人間が三人。珍しい…。」
魔理沙「現れたな!歩く超常現象!」
妖夢 「初めて言われたわ。何なのよ歩く超常現象って…」
魔理沙「そんなでかいオタマジャクシ浮いてるのが超常現象じゃない訳ないだろ」
妖夢 「オタマジャクシじゃない!」
四人は縁側で涼み始めた。まったりと自分の近況やお嬢様の自慢、その他もろもろを話していた。まぁこの四人で済むわけがなく…
早苗 「おみゃーたち!何だらけとるんですか!気合いが足りんですよ!」
霊夢 「あ、早苗。こっちに来て話さない?」
早苗 「バカ野郎!夏は熱くトレーニング!修行の季節ですよ!」
魔理沙「今日は無駄に暑苦しいな、どうした」
早苗 「私は気づいたですよ。このままだらけてても自分の力が落ちると!」
咲夜 「一人で修行すればいいじゃん。」
早苗 「一人より二人、二人より五人で修行した方が効率は上がるですよ」
妖夢 「要は寂しかったんですね。」
早苗 「そうですよ。」
四人 「認めるんかい…。」
その時霊夢が時空のゆがみを感じた。この感覚は…。
霊夢 「紫、いるんでしょ?出てきなさい。他の四人と一緒に!」
紫 「修行してないのに第六感だけは鋭いのね」
霊夢 「巫女をなめないで」
魔理沙「ところで他の四人ってなんだ?」
アリス「私たちのことよ。」
魔理沙「何してんの、お前。」
レミィ「呼んだ?」
咲夜 「お嬢様!?」
幽々子「妖夢、頑張ってる?訳ないわよね。」
妖夢 「幽々子様、はっちゃけすぎ…。」
神奈子「早苗、修行の季節はこれからこれから!」
早苗 「わかってますよ!」
霊夢 「で、あなたたち何しに来たの?」
紫 「神奈子が言ったでしょう?修行よ!」
霊夢 「ウェイウェイウェイウェイウェイウェイ!いきなり修行って何よ!」
紫 「博麗神社の階段を降りた先の道があるじゃない。あそこを右に向かって進んでいくの。」
魔理沙「空飛んでもいいか?いい訳ないか…。」
アリス「弾幕ごっこの修行よ?飛ばなきゃ話にならないじゃない。」
咲夜 「その先に皆様が待つ、と。」
レミィ「正確にはツークッション置くけどね、まぁ間違っちゃいない」
妖夢 「では、そのツークッションとは?」
幽々子「一つ目のクッションは八雲藍。彼女を倒した先に二つ目のクッションがあるわ。」
早苗 「二つ目は何ですか?」
神奈子「それは見てからのお楽しみ。」
紫 「藍までは一直線だけどそこからはそれぞれ分かれるわ。
行先は藍を倒したら教えてもらえるはずよ。」
レミィ「そうそう、10分ぐらい間隔を空けてきてね。じゃないとあの九尾過労死しちゃう。」
紫 「いかなるクッションも蹴散らしてくるがいい。私たちが修行の仕上げをしてあげるわ!」
数分後。まず飛びだっていく霊夢。面倒なことはさっさと終わらせたいようだ。
それを見て妖夢は小声でこうつぶやいたのだった。
妖夢 「これ、私たちじゃなくて八雲藍の修行だよね…」
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