大学に入ると微積分学の最初のほうでsupAについて学びます。
正直よくわからなかったので簡単にまとめてみました。基本的に教科書に載ってることです。
以下A⊆R,A≠∅とし,Aは上に有界とします。
Aの上界には最小値がありそれを上限とする、というのがsupAの定義でした。
それがよくわからなかったので以下の条件を考えました。
c∈Rについて『c=supA』⇔『∀a∈A,a≦c』∧『∀ε>0,∃a∈A,c-a<ε』
この証明をしようと思います。条件を左から①②③とします。
(i)②∧③⇒①について
②よりcはAの上界である。③∧¬①を仮定する。
このときsupA
0よりc-asupA(ii)¬②∨¬③⇒¬①について
¬②、つまり『∃a∈A,c②∧¬③のときを考える。『∃ε>0,∀a∈A,c-a>ε』のためそのεのひとつをε_0とする。
c_0=c-(ε_0)/2とする。このとき∀a∈A,[c_0+(ε_0)/2-a>ε_0⇔c_0>a+(ε_0)/2>a]
よってc_0以上より①⇔②∧③
しかしふと疑問に思います、それは「supAは必ず存在するのか」ということです。supAの存在を示します。
a∈A,x∈{Aの上界}とする。x∈AならそれがsupAである。そうでないときを考える。
このときx-a>0なのでδ=x-aとしよう。
集合L_nをL_n={r∈R|r=x-(δk)/(2^n),0≦k≦2^n,rはAの上界}とする。x∈L_nなのでL_nは空でない有限集合。
よってmin(L_n)は必ずとれてこれをx_nとする。
このときL_n⊆L_(n+1)よりx_nは単調減少で下に有界のため収束値が存在しx_n→xである。
∀a'∈A,∀n∈N,a'≦x_nよりxはAの上限である。
一方∀y
x_n-δ/(2^n)はAの上界ではない。よってxより小さい上界は存在しないためx=supA
infAについても同じ議論ができます。ぜひしてみてはいかがでしょうか。
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